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やりたいことを「事業」にする秘訣を先輩女性起業家に学ぶ!女性が起業する時に知っておくべき大切なこと

更新日:2022年1月9日


今回の授業は、「妊産婦さんが安心して新しい命を迎えることの出来る社会をつくる」をコンセプトに、産前産後ケアの会社anzucco を起業したガスケール杏子さんを教授にお迎えして『女性が起業する際に知っておくべき大切なこと』をテーマにお話しいただきました。



自分が子供を生む時に欲しいサービスを自分で作る


ガスケール杏子です。本日はよろしくお願いいたします。まず簡単に私の自己紹介をさせていただきます。主人の関係で名前が変わってしまったんですけれども、大学院のビジネススクールでフランスにいきました。その後日本に帰ってきて、外資系の投資銀行のモルガン・スタンレー証券に就職しました。そしてゴールドマンサックスという会社に移って金融業界で7年間働いておりました。


個人的なバックグラウンドとしては財務とかビジネスモデルに対する知識はあったのですが、今日お話しする中で、それがなくても起業はできますということをお伝えしたいと思います。プライベートでは2歳2ヶ月になる娘がいまして、育児の間に仕事をしているのか、仕事の合間に育児をしているのかわからない状況ですが、毎日充実しているなと思っております。



では、私が今の会社をどうやって立ち上げたかをお話しします。今、産前産後ケアのanzuccoという会社を経営しております。どういう会社かと申しますと、主に助産師の派遣、ヨガインストラクターやピラティスインストラクターの派遣を行っております。基本的に対象は女性、特に産後の女性がほとんどのお客様になっております。なぜこのビジネスをやったかというところで、自分自身が子持ちなので、出産の経験でそのようなサービス考えたんですねってよく言われるのですが、いま5期目なので、私がこの会社を立ち上げたときには結婚すらしていませんでした。なので、どちらかというと自分の経験から起業したというよりもビジネスモデルありきで起業したんです。


きっかけは、ゴールドマンサックス時代にグローバルに同僚が多かったもので、その子たちとプライベートな話をしていると、大体27、8歳の頃になってくると奥さんが妊娠したから助産師予約しなきゃとかアジアの子だと産後院を予約しなきゃとか色々話を聞くんですけど、私の理解が低いのかなと思うぐらい何を話しているのか全くわからなくて、調べてみるとやっぱり海外には産後のサービスが山ほどあって、日本にはないサービスや概念だったのでいくら聞いてもわからなかったんですね。


そんなサービスあるんだなと思ってたんですが、日々のビジネスに悩殺されてそれも忘れ去っていました。私が29歳の時に結婚もしていなかったんですが、このまま働いてると結婚・出産なんかできないし、復職なんてもってのほかだなと思うようになりました。外資系の投資銀行の中では残念ながら出産を機に辞めてしまった方とか育休を取って戻ってこなかったりとか多かったんですね。


それで、私もその未来像にそのまま当てはまるなと思いまして、これを打開するために、やっぱり産後のサービスっていうのは不可欠だと再認識したのを強く覚えています。それがだんだん怒りに変わってきて、なんで日本にはこのサービスがないんだろうというところで、自分が子供を生む時に欲しいサービスは自分で作るぞという意気込みで、起業を決意しました。



ただ私は慎重派なので、すぐ起業したわけではなく、証券アナリストをやっていた性格上色々調べ物をしてしまって、これだけ世界で成功しているビジネスモデルが日本でないのは何か理由があるんだろうということで、働きながら、起業を前提に業界調査をしておりました。それと共に自分が今やりたいビジネスモデルでお金が本当に回るのかどうかモデルの作成をいたしまして、大体この期間が6ヶ月くらいですかね。朝の6時から夜中の0時までとか働いていたので、なかなか自分で調べる時間が取れなくて、他の方よりも大分時間を取ってしまったかなと思うのですが、ビジネスモデルを作成し、会社を退職しました。


退職とともに起業される方が多いと思うんですけれども、私の場合は、金融から産前産後ケアという全く違う世界に入るところだったので、そこでいきなり起業しても出鼻挫かれるのは見えていて、あえてすぐには起業せずに起業準備という期間を設けて、その期間に資格を取得いたしました。その資格がヨガインストラクターとチャイルドボディーセラピストという資格に絞って取ったわけですが、この理由はもともとビジネスモデルを作成した際に、助産師だったりヨガインストラクターの派遣をすると決めておりまして、ただ問題が多すぎて採用ができないと思ったんですね。


例えば、食品業界の採用をする時にいきなり医薬業界の人が採用とかしないですよね。その業界に通じていて、何が良いのか何が悪いのかわからないと人材を採用できないと思ったので、このような資格を取りました。チャイルドボディーセラピストという資格は、私自身が出産も妊娠経験もなかったので、お客様がどういうことを考えるのかというジェネラルな視点を得るためにこの資格を取りました。


この資格を取りながら、都内に産後ケアセンターというのがありまして、そちらの門をいきなり叩いてこのビジネスモデルでやりたいと思うので無償で良いので勉強させてくださいという交渉をして、6ヶ月間そちらで働かせていただきました。ここは退院された方が1週間くらい滞在される施設で、助産師が24時間滞在してケアしてくれるんですが、私自身ここで始めて新生児を触りましたし、そのお母様の体の状態とかメンタルの状態とかっていうのを学びました。



それ以上に一番よかったのは、ここで働いている助産師の声を生で聞けたことです。これから雇っていく人間なので、彼女たちがどんな生活をしていて、どういう金銭感覚を持っていて、どんなところに不満ややりがいを持っているのかっていうのを知るのが人を採用する上でとても重要なことだと思います。そういう意味ではこの6ヶ月間で人脈を築き、採用する人間の中身を知れたということは良かったなと思います。


サービスや起業するのを決めてから、本当に起業するまではざっくり1年くらいですね。その真ん中くらいで退職しましたというのが、私の起業ストーリーになります。



女性にありがちな起業の落とし穴とは

では、周りにいる女性起業家からよく相談をいただくので、その中から女性にありがちな起業の落とし穴を3つご紹介させていただきます。


落とし穴1:資格コレクター

周りに1、2人はいらっしゃると思うんですけれども、例えばフラワーアーティストをやり始めたら、周りにたくさんいるからアロマをやり始めて、いつの間にかキャンドルもやっててみたいな資格コレクターになっている方。これはビジネスモデルとして成功しません。


理由は2つあるんですけれども、そもそもそういった資格って受講料もお金がかかるし受験料もかかるし、協会によっては登録料もかかります。こういったものは全て原価です。しっかり認識していただかないと、例えば10万、20万かけて取った資格が1人3000円しか課金できないセミナーだったら、元を取るのに何年かかってしまいますか。


もう一つが、民間資格がないとビジネスが始められないビジネスというのはそもそも自分のナレッジだったり、自分の何かを売っているものではないので差別化が非常に難しいです。なので、同じ資格を持っている人は全く同じ事業ができてしまうので、ここで差別化をしようとすると他の資格もというような負の連鎖に陥ってしまいます。そもそも起業しようとした時に何かの資格に頼ろうとするのはやめた方が良いです。


落とし穴2:いつまでも起業準備中

これも女性特有で、完璧主義で真面目な方が多いので、これが足りないあれが足りないと何でもかんでも自分でやろうとしちゃうんですね。例えば、良いビジネスモデルができているんですが、いざとなると会計の知識がないから簿記を取ると言ってすごく勉強したり。でもそれは必要ないです。簿記を取ったからといって決算ができる訳でもないし、キャッシュフローステイトメントが書ける訳でもありません。


なので、そういう完璧主義は捨てていただいて、自分にもしビジネスアイディアがあって、財務の知識がないんだったら、財務に強い人を雇ってください。その授業料も無駄ですし、1年間ビジネスを立ち上げないことによる機会損失もありますし、1年後そのビジネスモデルはもう他にされているかもしれません。


ビジネスは途中でスタートするβ版でスタートすることをぜひお勧めします。最近は特に経済界の中ではデフォルトでβ版っていうシステムで出したりしていますよね。これは70%くらい完成したところで、とりあえず使ってもらってフィードバックを得ながら完成させていく。なので、自分でスタートを切らない限り延々と起業準備中なので、そこだけは自分でえいっと起業して、お尻に火をつけていただきたいなと思います。

落とし穴3:最終利益の概念がない

これは友人含め、個人の子にはすごく言っているんですが、私は特に金融出身なので、最終利益が全てだという考え方をしています。裏を返せば、売上をあんまり考えないで下さいということですね。どうしても目先の売上を考えがちになるのですが、ぜひ自分の稼働時間も時給として考えて、その時給を引いても利益になるかっていうのを考えていただきたいと思います。じゃあ自分の時給っていくらになるのって思うと思うんですけれども、一番わかりやすいのは働いているお給料を時給に換算していただくと良いかと思います。


あまりそういう考え方をすることないと思うんですけれども、ゴールドマンサックスで働いていた時に18時間働いてどれだけペイしているのかなというので1ヶ月の稼働時間と時給を出してみて、驚愕したことがあるんですけれども、一つの目安として考えてみると良いかもしれません。そういう考え方を常に持っていると小さいことに手を出さなくなるので、本業にしっかりと集中できます。それがやはり起業を成功させるという意味ですごく重要なんじゃないかと思います。




読んでる雑誌を想像できるまで顧客をセグメント化する


では、収益化についてですが、これは起業アイデアの途中からそれに執着する必要があると思います。

まず、ジェネラリストよりスペシャリスト。要はニッチマーケットをしっかり狙っていくというところです。差別化されたビジネスモデルほど高利益率を保ちやすいんですね。ニッチマーケットって相場がないんです。


例えば、マッサージ1時間って言えばいくらくらいだよねとか相場がすぐに思い浮かんじゃいますよね。ところが、ニッチマーケットを狙うことで自分なりに利益が取れる、そして成果がでるプライスに出来るというのがあるんです。なので、ニッチマーケットにいち早く入って、プライスリーダーを取ることが高利益率を取る上で非常に重要になってきます。


ただし、ニッチすぎて、自分にしかできないサービスというのはおすすめしません。私の友人でお客様がすでにたくさんいるので起業した子がいるんですけど、結局、彼女のコネクションと彼女のナレッジでしか仕事ができないので、雑務をしてもらう人は雇うことはできても売上を作る上では彼女が働いた以上の売上は上がらなくなってしまうんですね。そうなると企業としての発展というのは限られてしまいますので、自分にしかできないサービスというのはおすすめしません。ゆくゆくは人を雇ってその人にやってもらえるような内容であることというのは起業する前から考えていただきたいと思います。



次にいきなりマスマーケットは狙わないというところですね。

薄利多売ビジネスというのは、資本が莫大に必要になって来ます。よっぽど事業提携があったり、ものすごいお金をポンとくれる人がバックにいない限りはやめた方が良いです。いきなりマスマーケットを狙うことはせず、逆に一番最初はターゲットをなるべく絞ることです。それによって、企業のカラーであったり、後々のマーケティングの仕方も細かくなってきます。


例えば、私の例で言いますと、ターゲットは産前産後のケアなので妊婦、産後の女性。居住地区が港区、品川区、渋谷区、目黒区、一部大田区、そこに狙い撃ち。働いている女性だったら外資系金融、外資系コンサル、後は医者、弁護士、起業系の方か総合職でバリバリやっている方でイメージとしてはルブタンハイヒール履いてガンガン歩く人みたいな。読んでる雑誌はDomaniか、CLASSYかぐらいそこまでセグメンテーションしてます。


なぜそこまでするかというと、それによってマーケティング商法が決まるからです。価格もすごくつけやすいんですね。ターゲットは広ければ広いほど、価格センシティビティーっていうのが変わってくるので、低い方に引きずられるんです。なぜならそっちの方が売れる気がするから。ですが、ニッチマーケットを狙って購入比率を保つなら、それくらいピンポイントで絞れば、この人たちにならこの値段で通じるっていう値段が上がってくるんですね。なので、マスマーケットは狙わずに、こんなお客さんに買ってもらうっていう写真を描けるようなレベルまで顧客をセグメント化すると成功しやすいと思います。

最後が利用頻度。これは言い方を変えると大型の単発購入よりも中型の継続購入ということで、例えば不動産を買ってもらって一気にお金が入っても何年かに1回だったらビジネスとしての安定性は全くないですよね。それだったら、何千円であっても毎週、毎月使っていただく方が良いわけです。なので、そういったビジネスモデルをまず考えること。売り切り性のビジネスモデルにしない、ということですね。


女性は特にアイデアは豊富なので、この商品すごく良いとかすぐ開発できちゃったりするんですけど、それで本当にリピーターが出るサービスなのかということを考えていってください。あと、なるべく初めからリピーターがでる仕組みにしてください。利用頻度が上がる仕組みを作っていくというのは、うちの場合は、あえてチケット制を使ってもらっています。一見ありきたりな仕組みに見えるかもしれませんが、圧倒的にリピート率が上がります。こういった仕組みを始めから作るということですね。これが起業アイデアの段階で意識していただきたいポイントです。




一律逆算方式で夢を実現する

では、最後に目標設定の方法について、私は起業家とそうでない方で決定的に違う部分があると思うので紹介させていただきます。それは積み上げ方式で目標設定をしないというとことですね。どういうことかというと、今目標を書いてくださいというと、現実的なことしか書かれないんですよね。今の会社の中で3年後はこの立場になっていてとか。それをやっている限りは実現可能性の高い夢しか描けないので、そうではないです。


じゃあどうすれば良いのかというと、起業家は一律逆算方式でできていると思います。何かっていうと、突飛押しもない夢をあげちゃうんですね。そこからじゃあどうすれば良いのっていう逆算でどんどんやっていくというやり方です。


私は何を掲げたのかっていうと、「安心して子供を埋める社会を作る」だったんですね。じゃあその為には何が必要なのかというところで産後に安心できるサービスが欲しいと思った。それによって、ゆっくりちゃんと体を休めた上で復職できると。


じゃあその安心できるサービスって何っていう逆算で助産師のサービスであったりとか、体を作り直すためのヨガインストラクターの派遣という落とし込みだったわけです。そういう落とし込みをする為に逆算で目標を作る。逆算方式の良いところは、近道を見つけやすいというところですね。


一番上に目標が見えていると、今こっちに向かっているんだったというのを常に行き戻してもらえるので、近道を見つけやすい。今やっていることはなんのためにやっているんだっけという意義を見失わないように非常に起業家として強いメンタルを持ち続けられると思います。

最後に3つだけ、 「自分が起業した時の姿を描くことができますか」

「自分にとって成功とはなんですか」

「自分がなりたい姿はどんな姿ですか」

ということです。 顧客のセグメンテーションを写真が見えるほど正確にと申し上げましたが、私は夢に関しても同じだと思っています。私は起業したときに自分が社長になったらこういうことをするとか、自分が子供を産んだ時にはこういう生活をしていたいとかをすごい具体的に思っていました。そういう目に見えた青写真があると、仕事をしながらもブレずにその目標に向かって走ることができるので、起業される前にはぜひこの3つの質問を常に問いかけながら、より詳しい夢を描いていっていただけたらなと思います。



起業も出産もベストタイミングはない


ここからは皆様からいただいた質問にお答えします。女子未来大学ファウンダーの猪熊と、引き続き、杏子さんにもご一緒いただいて進めていこうと思います。


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質問:キャリアチェンジ、起業に踏み出す時のタイミングの見極めはどうしましたか?


ガスケール杏子:出産も含めてタイミングの話はすごく質問が多くて、私がたどり着いた答えがベストタイミングはないという答えですね。キャリアは積めば積むほど捨てにくくなります。そういう意味だと、将来の中で今日が一番キャリアが短いんですね。なので、一番捨て易いのは今日です。出産でも卵子が一番若いのは今日です。なので、ベストタイミングってないと私は思っていて、迷った時がそのきっかけですし、一年後はもっとキャリアを捨てるのがもったいなくなってると思います。ベストタイミングはないと思えば、意外といつでも踏み出せるんですよね。あと、起業でいうと、踏み出しても戻れるようなビジネスモデルで始めるのも一つだと思います。私の場合は7年間金融業界にいたんですが、3年やって利益にならなかったら戻ってこようと思ってました。


猪熊:周りの起業家を見ててもタイミングってそれぞれで、自分のタイミングの人もいればマーケットのタイミングで始める人もいるし。きちんとキャリアを築いてきた人ほど、失うのがもったいないキャリアってあると思うので、ビジネス側のタイミングで決めるのもありなのかもしれないですよね。


あと、子どもを持ちたい女性の場合は、起業しちゃうと出産が先送りになる心配もあると思うんですが、杏子さんはなかったですか?


ガスケール杏子:私は、出産のタイミングもベストタイミングを探さないやり方をしていました。私は起業3年目に入る前に妊娠して、産前産後ケアの会社なので、逆に妊娠はよかったです。自分が子供産んでからはサービスの層も厚くなったなと思いますし、欲しいサービスがわかったりもするので。私は妊娠がネガティヴにならない業種なので特殊かもしれませんが。ただ、どの業界にいても、子供が欲しいんだったら生むべきだと思います。子供が欲しいのに作らなかった後悔って取り返しがつかないと思うので。今のベースで考えてるから、いつがベストかなとか想像しちゃうと思うんですけど、いざ子供が生まれたら考え方とか生活とか全部変わっちゃうので、それはそれで回るんじゃないかな。


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質問:個人事業主登録はしているものの、準備不足で結局雇用されて生活費を得ています。今は利益になっていなくて焦りや不安が大きくなったり、一番はお金の不安が大きいので、その乗り越える方法を教えてください。


ガスケール杏子:私の場合は、貯金をいくら作ったらって決めてましたね。1年分の生活費と2年分の運転資金。私は3年やってダメだったら戻ろうと思っていて、逆にいうと、2年分の運転資金の貯金を削れる間はやるって決めました。確かに、貯金を削って生活するってすごく不安になってきちゃうんですよね。メンタル的にもどんどんせこくなっていくんですけれども、そうなると、やっぱりお客様からしっかり利益はもらわないとってお尻に火がつくので、私はその方がマネタイズはできたかなって思います。


逆に固定収入をもらっている状態の方が、まだ起業準備中なので安くていいとかお金にならない。一番怖いのって損切りができないことなんですよね。ダラダラ赤字が続いて、でもやるって決めたからもう戻れないみたいのが一番苦しくて、結局アルバイトでつないでとかだと元も子もなくなってしまうので。なので、お金の話に限って言えばエンドを決めて始めればいいのかなと思います。


あと、お金に対する恐怖感のレベルを知っておいた方がいいかなと思います。もし、その恐怖感が大きいのであれば、例えば、年金タイプの投資をして資産作りをしてからやめて、多少の不労所得みたいな形で入ってくるようにする。それで安心感を得られたら辞めて見るとか。なので、起業にとってお金ってすごくリアルな部分だし、人によってお金の価値観や生活はそれぞれなので、キャリアチェンジされる前に自分のお金に対する向き合い方がどうなのかを考えてみた方がいいと思います。


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質問:今後のお仕事的な展望と、杏子さんご自身の展望をお聞かせいただきたいです。


ガスケール杏子:まず、産前産後ケアanzuccoの方で言えば、みなさんが産後は助産師のケアを受けるのは当たり前と言うような社会にする。それによって子供を育てることのハードルが下がって出生率が上がって復職率も上がってという社会的な問題を解決できればなというところです。企業としては成長の道しかないと思っているので対応エリアも広げていければいいかなと思っています。


私個人としては、マルチキャリアで生きていく女性像を社会に発信していければいいかなと思っていて、女性の働き方って人生のフェーズによって変わるべきだと思っているんですね。一つのキャリアしかないと強弱がつけにくいけど、2、3本のキャリアの柱があるとライフイベントによってキャリアプランニングができるので、そんな生き方があっていいと思います


一つのキャリアに固執しないでマルチキャリアでやっていける社会になったらいいなと思っています。

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