4月6日、スピーチライターの千葉佳織さんをお迎えして「人を惹きつけるスピーチ・コミュニケーション術」を開催しました。
そもそも、スピーチライターとは、どんなお仕事なのでしょうか。
千葉さんは、経営者やスポーツ選手が講演する際の原稿作成、話し方のアドバイスなど“話す”こと全般をサポートしているスピーチのプロ。
今回の授業では冒頭に、自己紹介を兼ねてスピーチを実践していただきました。
高校生の頃からアナウンサーになることを目指していた千葉さん。大学生活をアナウンサーになるための活動に専念させていたそうです。ミスコンテストやテレビ出演など、いくつもの実績とアナウンサーになるための努力を積み重ねましたが、不合格。
しかし、この挫折から、既存の枠の中で誰かに選ばれるのではなく、自分で枠を作って新たな価値を提供していこうとの思いで、スピーチライターとして挑戦しています。
では、実際にどのように人を惹きつけるスピーチができるようになるのか。
ポイントは内容と伝え方。
内容とは、自分の好き嫌いや得手不得手、価値観など自分自身と向き合う中で言語化することが大切です。例えば、営業の仕事をしていれば自分のことだけではなく、自社の商品やサービスをプレゼンするときも同様に、商品と向き合い、より深く知ることで相手に伝わりやすい内容になります。
伝え方は、表情や目線、声の大きさや話す速さを工夫すること。
今回はいくつか発声練習もしました。
一つご紹介すると、「シーーー」と途中で息切れしないように25秒間一定の強さで声を出します。これは、自分の発声が安定しているかどうか確かめるのに有効なんだとか。
発声練習を繰り返すことで会場の温度も上がり、とても盛り上がりました。
ワークでは、話の構成の仕方について教えていただきました。
今回のお題は「あなたの喜」
①あなたにとっての喜びはなんですか
②具体的なエピソード
③どうしてそれが喜なのか。そこから考えられるあなたの価値観は
④周りはそれをどう思ってますか
この4つについて、参加者の皆さんにそれぞれ書いてもらいます。
千葉さんの場合は
①あなたにとっての喜びはなんですか
➡ポムポムプリンのグッズをもらうこと
②具体的なエピソード
➡会社の同期や上司がUFOキャッチャーで撮ったぬいぐるみなどをくれる
③どうしてそれが喜なのか。そこから考えられるあなたの価値観は
➡私のことを覚えてくれている ひとつのキャラクターを推し続けている自分の愛情の深さ
④周りはそれをどう思ってますか
➡ちょっと子どもっぽい
最初は①から順番通りに話してもらいますが、次は順番を入れ替えて話してもらいます。すると、同じエピソードなのに内容の印象が変わるように感じます。
この話し方の順番に正解はありません。どういうことを伝えたいのか、相手をどういう思いにさせたいのかによって話す順番は変えられます。話の構成の仕方や声の出し方次第で、同じ内容でも相手に伝わる印象が変わることを実感するワークでした。
今回の参加者の皆さんは、人前で話すことやプレゼンに苦手意識がある人が多いようでした。
しかし、授業後には
「スピーチは難しいってイメージがあったけれど、自分でもトライできそう! やってみたい!と感じました」
「スピーチへの抵抗がなくなりました。ずっとスピーチに苦手意識を持ってい ましたが、今後はその苦手を克服していきたいというマインドになりました」
など大変嬉しいお言葉をいただき、話すことを前向きに捉える、きっかけにしていただけたようです。
大きな挫折から、「スピーチをカッコいいものだと思ってほしい」との想いでスピーチライターとして新たな挑戦をしている千葉佳織さん。今後も女子未来大学でスピーチの授業を開催していただきますので、ぜひお楽しみにしていてください。
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