品川:では二人の教授の授業が今一旦終了しましたけれども、次はトークショーということで、私含め3人で生理だったり女性の健康について、テーマを三つぐらいに分けてお話ししたいなと思います。
品川:一つ目は『「生理」について ~生理と自分との付き合い方や、仕事の両立について~』ということでお話ししたいと思うんですけれども、生理痛とか女性特有のことで仕事がすごい辛いなと思っても、なかなか言えない環境っていうのが皆さんあるんじゃないかなと思います。事前に皆さんから届いた声としては、「どういう風に上司やメンバーに伝えたらいいかわからないので、その伝え方があったら教えてください」ですとか、「職場で角が立たないように働くために心がけておくべきことを知りたいです」っていったようなお声を頂いております。この辺りさっきのお話とちょっと繋がるところなので、まず彩加さんからご意見とかお考えを伺いたいんですけど。
寺尾:やはりご自分の生理の状態を知ると、私は生理の前に気分が落ち込んで何もできなくなるとか、生理中に眠くて本当に何も手につかなくなるって事をよく知れると思っています。知らない時は自分がただ怠惰な人間で駄目な人だと思ってたんですよ。そんなダメな自分をすごく否定してもっと辛くなっていました。でも知る事によって、これはしょうがないんだとか、この日だけだから辛いからここだけは何としてでも休ませてもらおうとか、そういう自分を責める必要性は本当はなかったのに不必要に責めてたんだなってことを知れたんですね。
あとは前職勤めてた新卒で入ったベンチャーの会社が生理休暇がある会社で、それも皆さんどの会社もあったりすると思うんですけど、ちゃんと使える会社だったんですよね。それも女の先輩が「あるから辛い時は休みな」って言ってくれって、言ってもらってたので休んでいいんだみたいな。先輩たちも結構みんな使っていたので、当然の権利だと思っていました。生理の時に使い物にならないで会社に行くこともあまりなく、辛い時は自分は今日会社にいて何もできないんだったら家でしっかり休んだ方がいいという気持ちでしっかり休暇をもらったり。
だからやっぱり自分で知ってることによって、今日は本当にしょうがない、しんどい日だからって自分を肯定化すること。あとはそれを知ってると周りの人がそうなった状態の時に、許容できるというか認めることができると思うので、やっぱり自分を知ることが一番付き合い方の中でのポイントだなと感じています。
品川:本当そうですね。メンバーに休んでいいんだよとか、お腹痛いよね辛いよねっていう共感からスタートしたりするのもいいですよね。岸畑さんはこの辺りいかがですか?
岸畑:そうですね。やっぱり基礎知識みたいなところがないと、自分が全てだと多くの人が思っていて、他の方の月経って知ることも対話することもないので、意見交換っていうハードルが高ければ、まずは医学的な知識を持っておくというのもいいんじゃないかなと思います。さっき PMDD のお話もありましたけど、月経の時のメンタル面だったり身体的な苦しみを表現する病名というか、知識として持っておいてほしいのは三つあります。PMS っていう月経が始まる前に気分が落ち込んだりちょっと眠くなったり頭痛くなったりする皆さんがよく知ってるものと、あとは月経が始まってからお腹痛くなったり腰痛くなったりする月経困難症っていうものですよね。この二つって結構知ってる方が多くて、あと PMDD っていうのは鬱の一種って言われるぐらい、月経前に気分の落ち込みだったりやる気だったりとか、あとは対人関係もしんどくなったりっていう状態が著しく悪化する状態のことを 言ったりします。そういうことを知ってるだけで自分の症状をカテゴライズできて解決策が分かるというのも、やっぱり働く上では対処方法は知っておかないといけないなっていう風に思うので、そういう学びはどんどん得て頂きたいなと思います。
一方で、自分との向き合い方とか両立となると、弊社もスタッフが女性ばかりなのでもちろん月経がある方もいらっしゃいます。PMDD みたいな症状がある方も多いんですけど、かなり独特でみんなで助産師なので結構オープンに「私 PMDD が辛い」とか、会社のカレンダーにここからここまで PMDD って入れるぐらいすごいオープンなんですよね。でもそれって普通の会社では難しいなと思うんですけど、ただ理解者がいるっていうことの心強さはかなりあると思います。やはり女性同士でそういう会話ができるような取り組みだったり、そういう身体の状態をオープンにできる取り組みはしていくといいだろうなっていう風に思います。
弊社が介入している企業さんの取り組みとしては、女子更衣室にシールとかマグネットを使った今日の体調チェックのようなものがあって、朝ロッカーで確認できるんです。月経だけじゃなくて、「今日は元気です」とか「ちょっとしんどいです」とか。みんな更衣室に行ったときに、誰々さんしんどいだなってのが目に入って労われるような取り組みもあったりするので、その取り組みも知りつつ会社としても両立しやすい雰囲気どうしたらいいかなっていうのは私も考えていきたいなと思いました。
品川:ありがとうございます。企業に勤めてらっしゃる方も多いと思うんですけど、私の会社でもそうですがメンバーが女性だと話しやすい。「今日ちょっと辛い」とか私も言いやすい環境ではあるんですけど、上司が男性だったりメンバーが男性しかいない場合の伝え方とか理解してもらい方って何かあったりしますかね?
岸畑:そうですよね。やはり女性単独で男性上司にアピールするってかなり難しいし、セクハラ的な発言を受ける確率も上がるじゃないですか。なので注意も必要だと思うんですよね。弊社のサービスを使ってもらえるのが一番いいんですけど、やっぱりそういう相談窓口が会社の中にあるっていうのはすごく大事で、そこに意見が溜まって全体としてトップダウンでこういう知識を深めましょうという動きが本来は一番望ましいんじゃないかなと思います。男性にどう言おうっていうのを悩む前に、性教育の問題点ってほんと学生時代にしっかりと持っておかなきゃいけない知識だったりするんですよね。海外って結構性教育が先進的でそこへの理解とかも本当に手厚い方たちが多いので、やっぱり男性にどう知識を入れていくかっていうところかなという風に思いますね。でも女性単独で男性に言うって、環境としてかなり難しい問題ですよね。
品川:確かに。今おっしゃった知識をつけるって、本当は小学生の時とかにちゃんとやっておくべきことだなってすごく思うんですよね。だけどそれが日本ではまだ遅れてるので、企業で男性も女性も含めてリプロダクティブヘルスケアについて学ぶ機会を設けるとか、私人事なのでそういうのを企画したらいいなと聞いていて思いました。
岸畑:男性向けに、何か今までやられたことってあるんですか?
品川:女性の健康ないしは男性の健康に特化したセミナーは、社内ではまだないですね。子育てについての勉強会や、ニューロダイバーシティ(脳神経)についての勉強会は社内でもやったことがあるんですけど、健康についてはまだだったのでやってみたいなと思いました。
岸畑:女性向けでウィメンズヘルスケアのセミナーをすると、「これは上司にも聞いてほしい」という意見が結構あって、管理職向けにやったことあるんです。結構男性も「面白かった」って聞いてくれていたんですよね。なんでかって言うと、部下のためにいっていうアプローチにするとやっぱり仕事感が出るけど、やっぱりその人にもパートナーがいたり娘さんがいたりするので、そういう自分達の為に学びましょうみたいな切り口にすると、「最近そういえば娘が機嫌悪いわ」みたいなこと相談してくれたりしたので、そういうのもいいなと思います。
品川:めちゃくちゃいいですね、ありがとうございます。彩加さんは何かありますか?
寺尾:中には言いやすい男性の上司とかもいらっしゃるじゃないですか。家庭を持ってて割とオープンに話せるような。私は最初の上司がそういうタイプだったので、「今日生理だから休みます」という感じだったのと、結構うちの会社も最近ポップアップとかする中で色んな企業の方が生理のことについて知ろうと思って、男性の方も結構見に来られるんですよ。銀行の方とかIT系の方とか様々です。やっぱり男性も知ろうと努力しようとはしていて、でもどうしたらアクセスできるのかがやっぱり分からないっていうのもあるのかなと思っています。なので話すとすごく聞いてくださったりするので、「実は・・・」みたいな感じで話してみても、向こうも聞きづらかっただけで、実際聞いてみたらそうなんだみたいな感じで理解が得られる可能性もあるのかなと思います。
品川:確かに。まずはちょっとコミュニケーションを少しずつ重ねてみるっていうのが第一歩かもしれないですね。ありがとうございます。
品川:そしたら二つ目のテーマに移りたいと思うんですけれども、次は更年期障害、『「女性の健康×働く」を考える』ということで、更年期障害との向き合い方について話したいと思います。この更年期障害って何というところを、聖月さんから少し簡単にご説明頂くことはできますでしょうか?
岸畑:ありがとうございます。皆さんも更年期って聞いたことはあると思いますけれども、大前提として更年期って女性だけじゃないんです。男性もアンドロゲンってホルモンが出ていて、女性はエストロゲンというホルモンが出るんですけど下がり方が違っていて、男性では20代をピークに緩やかに下がってくるんですよ。女性は30代ぐらいからちょっと下がり始めて40代後半ぐらいからガクンと下がるので、そのホルモンが下がる角度がかなり急なので、いわゆる更年期症状が出たりします。更年期症状もいくつかあって、腸の便が緩くなったり便秘になったりすることから、皮膚がカサカサすることもあったり、循環器系なんですけれどもよく聞くホットフラッシュっていうパッと暑くなって汗が出てしまうとか、神経症状で眠れなくなったりイライラしたり、多種多様な更年期の症状が出たりします。その中で生活にまで悪影響を及ぼしたものを更年期障害って言われたりします。基礎的なところはそんな感じです。
品川:ありがとうございます。男性にもあるんだっていうこととか、それが男女で違うとか、すごいベーシックなことすらあまり知らないのですごい助かりました。ありがとうございます。
事前のご質問で、「まだ自分は更年期障害はきてないんだけれども、いつか来ると思う。その中で仕事・育児・家事と、その自分の体調とのバランスがうまく取れるのか不安だ」とか、「自分の時間を思い切り楽しみたい年代になった時に更年期障害で困ってしまう状況になるのが不安だ」っていう声が集まりました。今参加されている方って、今現在それで不安ですっていう方というよりは、将来そういうのが起こるのが不安だなっていう方が多いと見受けられたんですけれども、将来を見据えてどうやって身体を整えればいいのか、心がけていること、備えておくべきことっていうのがあれば、お二人からご意見を伺いたいなと思います。まずは聖月さんいかがですかね?
岸畑:ありがとうございます。今聞いて頂いてるのが30代ぐらいの女性が多いかなという風に思うんですけれども、あと15年〜20年くらいあるなってかなり遠くのように思っていると思います。でも今更年期にいる女性と関わる事もかなりあると思います。自分の親がそうだったりすると思うので、そこの知識を持っておくってことは今からできることだなっていう風に思います。
更年期って英語ではチェンジオブライフっていう言葉で言ったりするんですけど、人生のギアチェンジの時期みたいな意味合いがあって、今はアクセル踏んでも大丈夫だけどその車で死ぬまで行くわけじゃないですか。ずっとアクセル踏んでるわけにはいかなくって、緩やかにケアしながら進んでいく転換期ってのは必要で、それを考えるのが更年期っていうタイミングだと思うんですよね。それがないとずっとアクセル踏み続けてパンクしちゃう人もいると思うんです。なのでまずは、この更年期の捉え方自体をもう少し前向きにして、ご自分の身体に向き合うタイミング、女性って月経で毎月ご自分の身体に向き合いましょうと言われたりしますけど、更年期というのはどちらかと言うと、人生単位で自分の身体のケア方法だったり生き方を考え直す時期として扱ってもらったらすごくいいんじゃないかなっていう風に思います。
ただ、症状自体を我慢し続ける事ってかなり辛いと思うんですよね。海外だとHRT療法って言って、ホルモン補充療法みたいなのがメジャーで、フランスとかだと結構もう6割〜7割の人がHRT療法やってたりとか、70代を超えてもやってたりするんですよね。さっき言ったみたいに男性も更年期があって、緩やかに下がってくるとそんなに大したことはないんですよ。ただガクンと下がることがかなり症状を誘発してしまうので、しんどい時にはそういうハート療法や、飲み薬だったり貼り薬だったり注射もあったりするので、そのようなものを使いながらいけるといいんじゃないかなという風に思います。タバコを吸っているとHRT療法しづらいので、今からできることは禁煙を心がけるくらいかなと思いますね。
品川:HRT療法って全然知らなかったです。
岸畑:日本ではまだピルもメジャーじゃないので、HRT療法自体も少ないんじゃないかなとは思います。ピルみたいにホルモンを補充しながらっていう方法になります。
品川:ありがとうございます。彩加さんはこの辺りいかがですか?
寺尾:私もホルモンを接種したりピルを飲むみたいな方法です。どうしようと思うんじゃなくてちゃんと受診して医師に診断してもらって一緒に解決を見つけていくっていうアクションをとろうって考えてるだけでも、もしそういう症状が出てきた時に、すごく悩む必要性や自分を責めたりすることがなくなるのかなと思っています。
あとちょっと話がずれるんですけど、もうちょっと私達より上の世代の、一回出産を経験してもうしばらく子供はいいわって人達で最近ミレーナ入れてる方とかも多くて、やっぱり毎回ピル飲むのは結構大変だったりするんですけど、子宮内にデバイスをつけて微量の女性ホルモンが出るようになるので、生理が軽減できたりとか避妊効果にも繋がるし、そこで自分を整えていくっていうことができる。その後に来る更年期障害との向き合い方とかも変わってくるのかなと思いますね。
品川:そうなんですね。お二人の話聞いてると、基礎的な知識とそこに対策がちゃんとあるんだよって知っておくだけでも、本当に違うなって思いました。漠然とした不安に襲われて怖くなるみたいなところが軽減されるなんてすごいって感じますね。
寺尾:婦人科って行きにくいイメージがあると思うんですけれども、それなりにそういう治療とかを専門にやってる所にこのために行くんだと思って行くと、嫌な思いとかもしなくて済んだりちゃんと適切な療法を教えてもらえるので、知って病院にかかるって事がすごく大事だなって私も知る中ですごく思いました。
品川:ありがとうございます。
岸畑:あと一個だけいいですか?質問の中で、「自分と子育てとのバランスがうまく取れているのか」みたいなことがあったんですけど、最近高齢出産が増えてきたじゃないですか。42歳~43歳でもご出産される方が増えてきて、出産後って本当にホルモンがガクンと落ちるのは皆さんもご存知だと思うんですけど、妊娠中に妊娠を保つためにすごい高くなってたホルモンが下がるんですよね。最近そのまま更年期に入ってく人が結構目に付き始めて、産後うつかなと思ってたら実はそれ更年期だったみたいなケースも増えてきています。出産時のホルモンバランスのゆらぎから更年期の時の下がるところの境目が本当になくなっていってるというケースもあるので、高齢出産になる方はちょっと知っておくといいかなと思いました。
品川:全く知らなかったです。そうなんですね。出産時期が全体的にちょっと遅れてきていますよね。それこそ卵子凍結でもうちょっと後で、と思っている人も増えてきているので、そこの知識凄い重要ですよね。
岸畑:そうですね。さっきも言ったんですけど、30代を境に女性ホルモンが減ってくるんですよね。40代になってもっとぐっと減ってきた時に、妊娠出来るホルモン値がここで、減ってくるホルモン値がここだったら、ここの差を年齢を増すごとに薬で埋めて不妊治療するんです。そしたら採卵の度に落ちる、採卵ときに上げてたものが落ちる角度も大きくなるので、若い時の不妊治療と40代超えてからの不妊治療はかなりしんどさも違ってきますね。
品川:ありがとうございます。お時間もあるので次のテーマに行きたいと思うんですけど、3つ目のテーマが『「身体」と「心」の整え方を聞きたいです!』というご質問を事前に頂いてました。今までの話もそういったお話やエッセンスを入れて頂いたと思うんですけれども、生理だったり更年期障害だったり私もすごく振り回されていて、特に心と身体って繋がってると思うので、その辺りの整え方で何かアイデアやお考えがあれば伺いたいんですけど、彩加さんいかがですか?
寺尾:今すごく心とか生理の関連で不安があるんだったら、可能なら一度病院に行ってピルを処方してもらったり、そういう先人たちが築いてくれた薬があるので、ちゃんとそういうものに頼って一緒に生活をうまく共にすることがすごく大事だなと思っています。私たち20代後半って、ピルってイメージ操作されててあんまり良くないとか飲むと太るとか言われたんです。実際人それぞれで、全然太らなかったり合うものを見つけるまでは大変な子もいたりするんですけれども、すごく楽になったので、実はみんなが思っているより悪者じゃないのでうまく付き合ってもらいたいなと思います。
もうちょっと若い世代になるともっとリテラシーが高くて、この前たまたまアメリカに留学していたちょうど大学卒業した年の子に会ったんですけど、アメリカ留学に行った時に向こうの保険ってすごく高額で、「その分何かして帰りたいと思ってミレーナ入れてきました」って言って、妊娠する予定がなかったら生理を止めておくってすごく身体にとっても負担軽減になるので、すごく大事なことですごい選択だなと思いました。今の Z 世代ってすごいなって感じたのと、私的には身体も心もスポーツや運動したりとかするとすごく変わるなって実感していて、ちょっとでもいいのでストレッチするとか走るとか日頃の生活の中に組み込むと、新しくフラットな状態とか何で怒ってたんだっけみたいな感じで気づいたりもするので、自分に合うものを探していくことが大事だなと思います。
品川:基本的な運動とかやっぱり大事なんですね。
寺尾:大事だと思います。私はイライラするとジムに行くんですけど、ジムを終えてシャワー浴びると「何でイライラしてたんだっけ?」みたいになるので。本当に悩みとか吹っ飛ぶと思うので、走ったりしたらすごくいいと思います。
品川:確かにそうかも。聖月さんはいかがですか?
岸畑:ありがとうございます。私は運動がめっきりダメなので、彩加さんかっこいいなと思いながら聞いていました。運動でもいいし、自分の息抜きの仕方を見つけられると一番いいんだろうなって思いました。やっぱり医療者としても、私生活に影響が出る身体の不調っていうのは SOS を出してもいい段階なので専門家に相談するっていうのはもちろんのこと、病院に行くまでじゃないけどなんか毎回しんどいなとか、やっぱり PMS とか PMDD、PMDD だったらもう治療して欲しいなと思うんですけど、気分の落ち込みとかある方もかなりいらっしゃると思うんですよね。その時にやはり自分のことを大事にする方法というか、自分の機嫌の取り方みたいなのを見つけてる人って本当に強いなって思います。運動っていう方法でもいいですし、誰かと飲みに行くとか、イライラした日はもうとにかくその日だけは頑張ってご飯買って帰るみたいなことがあるといいなという風に思います。
私がよく言うのは、自分の最高の状況があって、ちょっとしんどい時があるじゃないですか。そこの時に「最高な状況になんでならへんねや」って思うと、かなりしんどいと思うんですよ、そこにはなかなかいかないから。でも今はしんどい時期でとにかくこれは耐えればいいから一日頑張ろう一日頑張ろう、っていう自分が目指す閾値をちょっと低く保って、それで自分を奮い立たせながらちゃんとご褒美をあげていくみたいな乗り越え方の方がかなり有効的で、特にメンタル疾患とか持ってる人は春に落ち込みやすかったりするんですよね。なので春はなんとか乗り越えてたら OK です、生活が送れてたら OK です、お風呂も入らなくていいです、みたいことを話したりするんですけど、自分のしんどい時期はとにかくその日を乗り越えたらもう二重丸をあげてほしい、花丸をあげてほしいなと思います。
品川:なるほど。二人の話をお聞きすると医療にちゃんと頼るということと、身体の健康は運動とか、あと心の健康っていうところで自分のリズムを知って、自分に合った対策を用意しておくっていう掛け合わせがすごい重要なんだなって思いました。ありがとうございます。
寺尾:元気になるには太陽を浴びるといいと思います。陽の光を浴びる。本当に落ち込んでたら、少しでも陽の当たるところに行って陽を浴びるだけでも変わると思うので、そういう簡単なことをやってもらえたらいいなと思います。
品川:ありがとうございました。それではここからシェアタイムに行きたいと思います。ご質問があれば皆さんコメントに入れておいてください。ここからグループに分かれての感想をシェアする時間に入りたいと思います。
《シェアタイム》
品川:皆さんおかえりなさい。私のいたチームは話の途中で終わってしまって。皆さん盛り上がってたんじゃないかなと思います。
じゃあ残りの時間で、どんなことをお話ししたかをちょっとシェアしたいなと思うんですけれども、グループ分けがちょっと分からないので、青山さんからお願いします。
青山:聖月さんのチームはどうでしたかね?
岸畑:そうですね、私が答えますかね。感想のシェアもして頂いたんですけど最後に話してたのは、私自身は医療者としての女性の身体に関する学びを得る機会があったんですけれども、クララさんもPeriod. に関わってから月経の事とかを自分でも学ばれてるし、相談されることで学びが深まっていったっていう風に仰っていました。お仕事だったり専門職じゃない限り、一般の方って学び直す機会だったり入ってくる情報とかも、かなり専門的じゃない情報が入ってきたりすることもきっとあるんだろうなっていう風に思っています。どういう方に相談したか質問をしたときに、ネットで情報を拾うっていう回答もあったので、そのネットの情報が正しいかどうかの判断も必要になってくると思うんですよね。
よく病院で「不正出血したけどだいたい排卵時期くらいだったから、排卵出血かなと思って半年ぐらい放置してました」って言ってたんですけど、結局それが頸癌だったりとかそういうこともあるので、専門家にかかることが大事だよねっていうお話と、かかる機会を海外だと初経来た時、初潮が来た時に自分のかかりつけの産婦人科を見つけるみたいな文化があったりするからそういうのいいよね、みたいなことをクララさんがシェアしてくださいました。
品川:ありがとうございます。
青山:あともう1チームが瑤子さんところのチームになります。
品川:はい、じゃあNさんシェアして頂いてもいいですか?
Nさん:ありがとうございます。Period. さんのショーツのお話から、月経のときだけじゃなくて更年期を過ぎてから尿漏れのときにも使えるっていうお話を聞いて、ちょうど私も朝母と話してて、Period. さんのショーツを使いたいって言ってたんです。そういう幅広い年齢の女性に喜ばれるショーツなんだなっていうのをすごく思ってシェアしてもらってたのとか、あとPeriod. さんが量をこだわっているところ、正常じゃない量が出てる過多月経になったときに気づくっていう見逃さないようにすることが重要だって仰っていたので、そこを大事にされているって本当に画期的で大事なことだなっていう風に思いました。最後のほうには、女性の多い職場であってもなかなか自分の体調の話をラフにできる環境ではないこととかもお話があがりました。
品川:ありがとうございます。素晴らしいシェアでした。皆さんの経験やご家族のことを思い浮かべながらお話頂けたと思うんですけれども、本当に素晴らしいグループトークの時間になったんじゃないかなと思います。ではそろそろお時間ですので、最後に事務局長の青山さんにお戻ししたいと思います。
青山:ではお時間も限られているんですけれども、一言ずつ教授の皆さんからメッセージ頂けたらと思います。では、聖月さんからお願いします。
岸畑:ありがとうございます。今日すごくたくさん話せて私も嬉しかったなという風に思います。やはり女性が働くうえで自分の身体と向き合うっていうことは切っても切り離せなくて、男性とは違う特有の変化があるのでそこを男性とは一緒にできない。そういう自分を認めながら、どうすれば社会に適応して生きるのかをもっともっと皆さんとディスカッションしたいなって思いました。さっきクララさんにも言ったんですけど、ウィメンズヘルスケアを皆さん夫婦で来てくれてすごい楽しかったので、またお話ししたいなって思いました。ありがとうございます。
青山:ありがとうございます。では続いて彩加さんお願いします。
寺尾:自分のことを知ることによって、今女性ばっかりだと思うのでシスターフッドみたいな感じでシェアしていく事によって変わることってたくさんあると思います。今日私の話を聞いて、「そもそも生理って何だっけ?」みたいな感じで思って頂けたら、自分で調べたりとか自分はどうなのかなっていう観察を日頃からしてもらえたらいいなと思います。ありがとうございました。
青山:ありがとうございます。本日モデレーターを勤めていただきました瑶子さんも一言お願いします。
品川:すごく勉強になりました。私もちゃんと医療的な知識もつけなきゃなって思いましたし、自分の子供への性教育もしっかり本を読んでやりたいなと思いました。あとは一企業の人間としては、男性をどう巻き込むかっていうところにも本業の方でしっかり着手していきたいなとすごく勉強になりました。ありがとうございました。
青山:ありがとうございます。「自分に優しくできる選択肢を」ってことで、本日の女子未来大学は、これで終わらせていただきます。本日は皆さんお忙しいろころお集まり頂きまして、本当にありがとうございました!